鹿角市 かづのし

鹿角市は環境の変化を楽しめる人を募集します。

北限の桃

秋田県、青森県、岩手県に接する県際都市、鹿角市。北には十和田湖、南には八幡平の国立公園がある。有形無形の歴史文化遺産が数多く存在しているため、観光地としても注目されている。建築家の隈研吾氏が設計し2018年にオープンした道の駅「おおゆ」では、週末にイベントが多数開催されており、県内外から多くの観光客が訪れている。

鹿角市では、任期終了後、隊員がそのまま地域に残り活躍しているケースが多い。そして、現役隊員とOB・OGが運営する「NPO法人かづのclassy」がある。協力隊は、個人の集まりのため連携や先輩からの引き継ぎなどがうまくできないケースもあるが、鹿角市では協力隊ネットワークを作り先輩隊員が積み上げたデータや人脈を生かしている。

今回の募集は「移住コンシェルジュ」。先輩隊員も同様の業務を行なっている。
現役隊員の菅原さんは今年で任期終了だ。「先輩方がいろいろな面でしっかりと引き継ぎをしてくれました。地元の方々とのご縁も繋いでくれたので、地元の人たちとの良好な関係を築いて活動することができています。9時から16時が勤務時間なので、旅行管理者の資格取得に向けて勉強することもできました」。鹿角市では個人の活動を尊重して勤務時間を短くしているのもありがたい。

ガッツがあるか、生き抜く力があるか

「協力隊を卒業してからも鹿角市に残って、燻製の商品を作っており、今年はいぶりがっこを作ったりしています。個人の活動にプラスして、かづのclassyで移住ツアーを引き受けたり移住者交流会を開催しています」と語るのは、松村託磨さん。

協力隊には最大3年の任期がある。任期終了後どうするかを考えた時に、定期収入がなくなること、今まで支給されていた家や車がなくなることを考えると不安になる隊員も多い。しかし、鹿角市では協力隊の卒業生が市と連携してNPO法人を作り、卒業後も繋がりを持ち続けることができる。任期終了後、定住を考えている人にとってはとてもありがたい。

松村託磨さん協力隊を卒業してからも鹿角市で生活する松村託磨さん。趣味は筋トレと、鼻笛。

「30代に差し掛かる頃、このまま生きていくのはどうだろうか。人生一度だからここで、一世一代の勝負をしたい。行ったことがない東北地方に移住しようと決めました。今振り返ると、協力隊1年目の活動範囲は狭かったですね。2年目からは、協力隊としての活動と並行して、「かづのclassy」の立ち上げに携わったり、自分の仕事として、燻製食品の製造・販売をやりたいと思ってドチャベンに応募したり、事業計画書を作りました。いろんな人に相談に行ったり、県のよろず支援拠点にも問い合わせをしました」。
ドチャベン=土着ベンチャーとは、地域資源を生かした起業による移住を応援する県のプログラム。そこに応募した松村さんは見事に銀賞をゲット。受賞後は、地元の人たちからも応援してもらい、一切宣伝はしていないが、人のつながりや購入者のクチコミで燻製事業は発展していった。
「協力隊OBとして言えることは、生き抜く力がある人に来てもらいたいですね。移住は人生を左右することでもあるし、お金もかかる。予期せぬ試練や状況が次々とやってきますから」。

kemakema古民家を利用したかづのclassyの活動拠点「kemakema」

松村さんが卒業後も地域に残った理由について教えてくれた。「おもしろい人、おもしろいことにチャレンジしている人が多いからですね。」
協力隊は手段。隊員時代に知り合った人、築き上げた人脈の大切さを松村さんは教えてくれた。協力隊は暮らしやキャリアのステップアップを考える際に、計画や明確なビジョンを持って応募を検討することも任期を充実させるポイントなのかと思う。

市の職員と協力隊の皆さん市役所の周りには市の特産であるリンゴの木が植えられている。市の職員と協力隊。左から2番目が現役隊員の菅原さん。

親子丼最高!

比内地鶏を使った親子丼が絶品だと、菅原さんに教えてもらい伺ったのは、蔵を改装してできた「くらみせ」。注文したのは、親子丼とラーメンのセット。花の形を形どったコラーゲンを親子丼にのせていただく。弾力があり食べ応えのある鶏肉とふんわりと甘い卵のハーモニーはリピート必須。もともと蔵だったこのお店の雰囲気は特別なランチの時間を過ごせる場所だった。

くらみせの親子丼くらみせの親子丼。このボリュームが嬉しい。

取材コメント

先輩隊員がいるという安心感は絶大!協力隊の引き継ぎはとても難しく、担当しているミッションが違えば引き継げない場合が多いです。鹿角市では先輩隊員が積み上げたデータや人脈を大事にしているのが非常に素晴らしいと感じました。卒業後や、卒業間近の時期は誰もが辛く感じてしまいますが、近くに相談できる仲間がいるのはありがたいはず!

(元藤里町地域おこし協力隊 根岸那都美)

取材風景かづのclassyでの取材風景。